「刑事さん…。今、奈央子さんは…星斗君がいなくなって不安でいっぱいなんです。もっと…言葉を選んでもらえますか?だいたい何なんですか?時が来れば現れるとか…。何か根拠でも?」
私は鬼下刑事にキツく言う。
すると…
鬼下刑事は、静かに笑った・・・
「あなたは?」
「大河原 彩紗です。」
「大河原さん…あなたは素人だ…。刑事さんに口出しするもんじゃないよ?」
鬼下刑事は私に顔を近づけ、ニヤッと笑いながら言う。
気持ち悪すぎだから・・・
「おい!バカなイヤらしい刑事さんよお?僕の事務所の有能な探偵に対してその態度はないんじゃねぇのかい?」
金田さんは怖い顔をしながら鬼下刑事に迫る―――
「探偵だと?馬鹿馬鹿しい!!!」
鬼下刑事は声を上げる。
続けて鬼下刑事は言葉を発する―――
「…大河原探偵?良いことを教えてあげようか?小さな溝に嵌まったら最後。その小さな溝は…次第に深くなり…最後には…出られなくなる…。残念な事に…あなたはもう…その小さな溝に嵌まっているんですよ…。」
鬼下刑事は、またニヤッと笑った。