バババババ・・・・

ヘリコプターが蒼島の上空を旋回している。


時刻は16時になろうとしていた―――



4月3日 PM16:03【ペンションの玄関】


カランカラン・・・



「失礼します」

ペンションに現れたのは、ガッシリとした体型の男の人。声は太く、ぐしゃぐしゃの髪型。ヨレヨレのシャツを着ている男の人は厳しい顔をしていた―――


「お待ちしておりました。」

島岡さんはそう言って深くお辞儀をする。


私と金田さんと島岡さんはヘリコプターの音を聞き、玄関で警察の人が来るのを待っていた。


「私、県警の鬼下〔オニシモ〕です。」

男の人は警察手帳を見せた。


「こちらに宿泊していた、秋葉 星斗君がいなくなった件についてお話を…」

厳つい顔に眉間のしわが寄り、怖い顔が一層怖く見える。


「はい。では、こちらへどうぞ。」


島岡さんは鬼下刑事を大広間に通した―――