部屋の空気が凍り付いたかのように、しん…と静まり返る。


目の前の彼は偽りの笑顔のまま固まってしまっている。


冷たい表情のまま見続ける私に、顔を強ばらせ目を潤ませていく。


「……あ、あれ?渡してなかったけ?あはは、俺の勘違いだったかも…」


上ずった声を隠せもしないくせに笑い声をあげ、


「えっと、じゃあ、また買ってこようかな。今度こそちゃんと真山に持ってくるからな。」


傷ついた顔を誤魔化せもしないくせにそんな笑みを浮かべ、


あなたは、本当にバカだ。


そんなとこが大嫌いで、


だから私はあなたを解放してはあげないよ。