ピンポーン


散々悩み考えたせいで思っていた以上に脳が疲れていたらしく、目覚ましの音にも気づかないほどに爆睡していたらしい。


私は、お昼近くになって鳴ったそのチャイム音でようやく目を覚ました。


寝呆けた頭でふらふらと玄関へ向かい、鍵を開ける。


ガチャ、とドアを開けたその向こうに彼の姿を見つけて思わず目を見開いた。


「おはよう。」


そう、珍しく清々しい笑顔で言う彼をじっと見つめる。


……そう言えば、迎えに来るようなこと言ってたかも。


そう思い出しているうちに、寝呆けていた頭がようやく動き出してきた。