休み時間になる度にやってきては謝る彼に、私はひたすら逃げ続ける。


そんなことが何日も続き、習慣にすらなりはじめたころ。


私は偶然、クラスの女子の会話を聞いてしまった。




「真山さん、酷いよね。」


「だよね、もう許してあげてもよくない?確かにあんな傷顔に付けられたら女としては致命的だけどさぁ。」


「同情はするけど、いくら何でも水野くんが可哀想だよね。」


「てかさぁ、そんなに嫌なら学校来なきゃよくね?」


「確かに。あの人いると空気悪くて死にそうだし〜」


「だよね。そういえば、ホラーとかでああいう顔って見るよね、血だらけのさ。」


「いるいる〜!今度文化祭の時にでもやってもらうか?うちのクラスちょうどお化け屋敷じゃん!」


「それうける〜、大繁盛間違いなしじゃね?」