それからは地獄のような日々の連続だった。
毎朝自分の顔を見ては目を背けることの繰り返し。
包帯がいらなくなるのには時間はかからなかったが、傷が薄くなるまでには相当な時間がかかった。
けれど、出席数の関係で高校をいつまでも休むわけには行かず
まだまだ消えそうにもない痛々しい傷を携えたまま、私は学校に通わなければならなかった。
出席日数が足りなくなるギリギリまで休みを取って、初めて登校したその日、
私の席に真っ先に飛んできたのは、彼だった。
深く頭を下げて、
「本当にごめん。」
と、たった一言。
その一言に応える力が、その時の私にはなくて。
だから私は、ぐっと唇を噛み締めながらただ俯いた。
予鈴のチャイムが鳴って、彼が先生に促されて自分の教室に戻るまで、ずっとそのままだった。