彼が帰っていき、しばらくの間はバイトでやっている内職をこそこそとやってみる。


なかなか進まない仕事に飽き、放りだして寝転ぶ。


ごろんと寝返りをうつと、視界には冷蔵庫。


無意識に起き上がると、意味もなく冷蔵庫を覗いてみた。


一番上の段の目立つところに、“それ”はあった。


紙袋に輪ゴム。


渡されたその時のまま綺麗に放置された“それ”の中身を私はついさっき知った。