「…………ふぅん」




右端をダブルクリップで留めた紙の束を閉じ、蛍光灯の明かりにかざすように掲げる。


何気なく眺めた表紙にはワープロで書かれた英単語の羅列と、作者の個人情報が記されている。


前者は察するに作品タイトルか。


まず、何を意味しているかが分からない。


そして覚えにくいし、語感云々の前に読む事も叶わなければ、字面も悪い。


表題としての存在意義を透過加工する技術は秀逸とだけ、心で囁いておく。