テーブルの上の適当な紙と筆記具を見繕い、長々と文章を綴る。


不思議そうにする担当の目線を付き返すように、それを差し出した。


担当は目を丸くしながら受け取って眺める。



「――批評の続きです。けど誌面には間違っても載せないで下さい、酷評ですから」


「あ、うわ、うわ~~!これは載せられないよ~、鏡華先生黒ーい!」


そう言いつつも、口元の笑みを絶やさない。


むしろ目元を緩めて微笑みを深めてから、担当は続けた。



「けど鏡華先生の叱咤激励、ありがたく頂戴します」


「仕事ですから」


深々と頭を下げる担当に言い放った。