――――12月24日

終業式の日。


「ねっ、早和、明日の集合ちゃんと覚えてるよね?」

「うん。6時にイルミネーション街の一番大きなツリーの前だよね?」


にこっと笑って返す。



「正解っ!あんたどっか抜けてるから、ちゃんと来るか心配…」

「あのね結希ちゃん。私そんなに頼りなくないよ!」

「いや、早和の事だから、迷って迷って結局ナンパされてどっかにつれていかれそう…」


どんなイメージなんだろう…私って。


「私なんかがナンパなんてされないよ!」


「やっぱ分かってないなあ、早和は」

「何がよう…?」


なんて、結希ちゃんとくだらない言いあいをしていた時、ふとどこからか明と渉くんの話し声がした。



「明、明日の約束6時だぞ?大丈夫か?」


「あー、まあなんとか間に合うんじゃねぇ?そんなに手こずるような相手じゃないって言ってたし」


「ならいいけど、あんまり遅くなると…ちゃんが……から…」


明、明日仕事なんだ…。

ケガとかしないといいけど…。


「早和?聞いてる?」

「あ!ご、ごめん結希ちゃん!聞いてなかった…」


「へえ?私の話聞いてないなんて、いい度胸してんじゃない…」


「きゃーーーーっ!」


ゆ、結希ちゃん怖いっ!


でも、渉くん、最後の方なんて言ってたんだろう?


よく聞こえなかったな…。


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