「顔、真っ赤だよ」 「う、うるさっ」 あたしは真顔になった。 だってね、だってだよ? 手に伝わってくる鼓動が、規則正しくなかったから。 ドクン…ドクン…ドクドク……………ドクン…ドクン… みたいな。 わかりづらいけど、でもあたしのとは違うのはわかった。 「生れつきで、ずっと大丈夫だったんだけどね、この前友達と一緒にバスケしてて倒れたんだ」 悲しげな目をする涼真くん。