「え…」


現れた声の主を見て目を見開く。


「う、うそ…」

「なんでここに…?」

「さっきの、見られた…?」


女の子達が焦り出す。


「ねぇ、何してんの?」


その人がもう一度、問いかける。

声には笑みすら含まれているのに…

目が、笑ってない。

初めて見た…。

こんな表情。

八坂さんが口を開く。


「ど、どうしたの?こんな所に来て…。わ、渉?」


渉くんが口を笑みの形にする。


「ん?早和ちゃんと皆が一緒にどこかに行くのが窓から見えたから、ちょっと気になって来てみたんだよ」


あくまで穏やかに話す渉くん。

でも、そこから溢れ出る威圧感にその場にいた全員が固まった。


「もう一度だけ聞くけど…。何を、してたの?」