なんと
ホテルにいた雑鬼達が気まぐれに私にイタズラをしたの!
普段の私なら笑って許せてたと思う。
だけど、その時の私はかなり疲れていて心に余裕がなかった。
そんな時にイタズラをされたものだから、私は我慢しきれなくなっちゃって中庭に座り込んで泣きだしてしまったの。
もちろん雑鬼達は驚いてすっごく謝ってくれたけど、一度溢れだした涙はなかなか止まらなくて心配して追いかけて来てくれた明が私を見てすっごくびっくりして雑鬼達を怒ってたっけ。
今思うと嫌がる理由にはならないかもしれないけど、私は結局そのおかげでパーティは嫌っていう思いが残っちゃってそれからは一度も行ってない。
だから
「い、行きたくないよ…」
「行きたくなかったら明に勝てばいいのよ」
結希ちゃん。
さらっと言ったけど、それがどんなに難しい事かわかってる?
…って、結希ちゃんの事だからわかってて言ってるんだろうけど。
全部わかって、その上で私をパーティに連れていくためにこんな無茶な話をするんだ。
明をちらっと見る。
「なんだよ」
「…明は、それでいいの?」
「いいもなにも…」
明が私を呆れたように見る。