「はぁ…バカ」
明が隣で大きなため息をつく。
「ば、バカって言わなくてもいいじゃない!」
何よ!人の事バカなんて言っちゃいけないんだからね!
「お前な…。ちゃんと事情分かってから言えよ…」
「え?どういう事?」
頭に?マークが浮かぶ。
事情って何?
意味がわからないでいると、後ろからガバッと抱きつかれた。
「っ!ゆ、結希ちゃん、何!?」
「もう逃げられないわよ?さあ早和、覚悟しなさい!」
「えっ!?な、何が!?」
フフフ…と結希ちゃんが笑う。
なんだか嫌な予感がした。
「な…何を覚悟するの…?」
私の笑顔がちょっと引きつる。
結希ちゃんがにっこりとそれは綺麗な笑顔を見せる。
「今度の期末テスト、明と勝負だからね」