「そうだよ。で、この3日間はうちの学園が貸し切ってるんだ」
「へー。理事長も思い切ったわね」
「いや、そうでもないと思うぞ?一応親戚の所のホテルなんだし」
上から渉くん、結希ちゃん、明の発言なんだけど…
わかりにくいと思うので一応説明します。
実はうちの学園…陽碧学園は、明のお爺様が理事長なんです。
陽碧家の当主は代々当主兼陽碧グループの社長をしてきてて、陽介おじさんが当主になった時に会長になったお爺様が陽碧学園の理事長になったんだって。
…つまり、明も大財閥の息子さん…って訳で…。
普段は陰陽師として一緒にいるからあんまり気にした事は無かったけど、明も結構すごい人なんだなぁ…。
そして、さっき「一応親戚」って言ったのは、前にも説明しましたが渉くんのお父さんと明のお母さんが兄妹だから。
…こうやって改めて考えるとすごい関係。
…で、余談ですが明と渉くんは従兄弟なので渉くんは小さい頃から私とも面識があって、一応幼なじみなんです。
私のまわりの人はすごい人ばっかりなんだなぁ。
普段は普通の高校生で私の友達なのに…。
なんか私だけ平凡で美人でもないし、傍から見たら浮いてるんだろうな…。
ちょっと悲しくなって、はぁ…とため息をついた。
こんな風に早和は若干落ち込んでますが、早和が気がついていないだけで早和はそこらへんの芸能人にも負けていないほどの美人だし、実は早和も平凡ではないんです。
それは早和以外の関係者全員が知っている事。
けれど早和がそれを知るのは、もう少し後のお話…。