―――早和side
「………って、えええっ!?」
大きな声が聞こえる…。
この声は、陽ちゃん…?
少しずつ意識がはっきりしてくる。
私はまだ霞む目を擦って起き上った。
「あーあ。起きちまった。昨日寝るの遅かったからもう少し寝かしといてやろうと思ったのに」
近くで明の声がする。
「明…?起きてたんだ。おはよう」
明の方を向いてにこっと笑った。
「おはよう。まだ眠いんじゃないのか?大丈夫かよ」
「うん。平気。明のおかげだよ」
その時陽ちゃんが口を開いた。
「…お、お兄ちゃん…。昨日寝るの遅かったって…まさか…」
陽ちゃんがすっごく驚いた顔で明を見てる。
最初訳がわからないという顔をしていた明は、ふとニヤリと笑って私を見た。
「え…な、何…」
「いや?昨日早和が夜中に俺の部屋までわざわざ来てさ…?」
「え…っ!?お、お姉ちゃんが!?」