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ハッと目を開く。
目に映るのは板張りの天井。
「ここ…」
明の、家…。
敷布団の上でゆっくりと身を起こす。
20畳以上ある畳の和室。
障子の向こうのガラス窓からはお気に入りの庭が見える、絶好の位置の部屋。
私が泊まりに来たら香織さんがいつもこの部屋に通してくれる。
「早和ちゃんはこの部屋がお気に入りだもんね」って…。
体の震えが止まらない。
冷や汗が流れてそれが少し冷たく感じた。
「今、何時?」
布団のそばに置いてある時計を見ると1時30分となっている。
もちろん外は暗いから午前。
「明…」
会いたい…。
もう寝ちゃってるかな…。
でも…
「行ってみても…いいよね…?」