ゾクッとした感覚が背中を駆け上る。
理由は、2人組のうちの1人が私の右腕をつかんだから。
い、イヤ…っ!
振りほどこうとするけど、男の人の力は強くて、びくともしない。
「逃げようとしてんの?」
2人組がニヤニヤと笑う。
「は、離してください…!」
「かーわいっ♪声震えてるじゃん」
「そうだな…。俺らと遊んでくれるんなら離してやってもいいよ?」
そんな…
「いえ…結構ですから…」
私は明を待ってるんだもん。
あなた達となんて遊びたくない…。
ちょっと涙目になってきたけど、構わずに2人を見上げる。
すると、手をつかんでいないほうの人が私の耳に口をよせた。
「しのごの言わずに黙ってついて来いよ。あんまり嫌がると…無理やりいろんな事しちゃうよ?」
ビクッと体が震える。
最後のほうで低くなった声。
顔を上げた男の人の目が妖しく光る。
固まった私を手をつかんでいる人が引っ張った。
「や…っ!明…っ!」
ぎゅっと目をつむった時。
「おい。何やってんだ」