「…だからあんたは放っておけないのよ。もうちょっと自分が可愛いって自覚を持ちなさい!」
結希ちゃんが私をビシッと指差す。
本当の事を言っただけなのに、何で怒られなきゃいけないのよぅ…。
ぷーっと頬を膨らます。
すると、それを見た明が私をからかう。
「出た。フグの早和ちゃん。」
「ふ、フグって…!ひどい、明!」
「だってそうとしか思えないだろ?今度自分で鏡を見てみろよ」
「かがっ…!」
言い返す言葉が続かない。
いっつも勝てないんだから。
悔しいっ!
背の高い明を睨みつけた。
「はいはい。海に行くんだろう?じゃれあってないで皆で行って来なさい」
陽介おじさんが仲裁に入る。
「「「…はーい」」」
その声で、皆が動き始めた。
「早和ー。着替えたー?」