「だってなつめちゃん
いけめん彼氏いそうなんだもん。
かわいいし」

「かわいくないよっ。」

そう言って授業を聞こう
と向き直ると

「ははーん。
なつめちゃんほんとは
とってもヤンキーちゃんだね。」

そう言いながら笑って
こっちを見ている。
なんのことか分からず
頭にハテナを浮かべていると、
ココッと言いながら
指差したのは耳だった。
ハッとしてすぐに
耳にかけていた髪を下ろした。

「そんなことしても無駄っ!
なつめちゃん怖ーっ!
20個以上空いてんじゃんっ」

見つかったことで
吹っ切れたのか、
もう真面目なキャラを
目指すのはやめた。