由宇が言った通りにすれば、あたしは金井くんに襲われるようなことにはならない。 女子の痛い視線も、避けられる。 あたしたちは、最初からこうすればよかったの。 幼なじみだって、確実にバレないように。 無視しあえばよかったの…。 「明美、そんなの無理でしょ」 柚香が、ホームから出た後につぶやいた。 あたしは柚香の顔をみて、静かにうなずいた。