あたしは、次の日、学校で返事をした。 金井くんに告白された、体育館ウラに、由宇を呼び出して。 ごめんなさい。 それだけを伝えた。 「…金井は、俺が明美を好きなこと…ずっと知ってたんだ。金井には…このこと、言ってもいいか?」 悲しいはずなのに、そんな顔はしない。 泣いても…いいのに。 あたしは、泣きそうなのに。 由宇は、どうしてそんなに強いの? 「…うん」 小さく言って、由宇のまえから逃げた。