私達は勉強を終わらせ一緒に帰ることになった。

空は、夕焼けで廉と私を優しく照らした。
廉の睫毛が陰になり頬にかかる。

「遊園地、どこがいい?」
と言う質問に少し考え、
「…ディズニーランド」
と答えた。

すると廉は笑って、「ガキかよっ」
と呟く。

「ムカつく!!ディズニーランドは定番だよ!?」
と廉に訴えかけると優しく微笑み、
「…分かったよ」
と言った。


デート当日。
私は飛び切りオシャレをして家を出た。
廉との待ち合わせは駅前。
10分前には待ち合わせ場所についた。
10分って長く感じるけど好きな人を待つ時は短く感じるって本当だ。

待ち合わせ時間、ピッタリに廉が来て電車に乗った。

「ほら」

廉は私に手を差し出した。

「いいの…?」
と聞くと廉は照れくさそうに、
「逸れるだろ」
と言い、強引に私の手を握った。

優しくて温かいけど大きくて固い手。

この手で、もう一度だけでいいから頭をクシャっと撫でてほしい。