苦戦しながらも何とか難問を解いた私。…頭、痛い。
私はソファーで寝ていた竹内廉を起こそうとした。

私はゆっくり近づく。

…意外にイケメンじゃん。
葵が言ったことも分からなくはないかも…。
私より多分長い睫毛、肌綺麗だし、鼻高いし、唇の形綺麗。髪、柔らかそう。
と私がじっくり寝顔を見ていると竹内廉がゆっくりと目を開けた。
「何してんだよ」
「キャア!!」
ビックリした私は思わず引き下がってしまった。

「…何だよ」
まだ寝たりないのか竹内廉が私を睨む。
「えっと…、終わりました」
思わず敬語で言うと竹内廉はゆっくり体を起こした。
「…出来てんじゃん。じゃ次これ。難しいからな」
やっと解けたと思ったのに次もあるの!?
「えー」
と言うと、
「出来たらご褒美やるよ」
と少し微笑んだ竹内廉。
ご褒美…。
欲しい物を買ってもらうとか!?
やったあ!!

私は最悪なことが訪れるとは知らずに単純に喜んでしまった。

再び黙々と問題を解く。
…難しいよ。

何とか5分かけて問題を解き終えた。
「…ふぅ。終わったよ」
「…お、出来てんじゃん」
と嬉しい言葉。

本当に!?この私が!?
「やったあ!!ご褒美!!何にしよっかなあ♪」
この時、私は問題に間違えば未来は変わっていたのかもしれない。

「ご褒美って言ったらこういう事だろ?」
「…へっ」
私の目の前が真っ暗になった。
唇には柔らかい感触。
何これ…。
何なのコレ…。
私には初めての感触だった。