「チャラ〜ン♪」

携帯が鳴った。

「誰や朝っぱらから」

家には誰もいないと
知りつつも、
独り言を言ってしまう。

「もしもし?」

「おぉ!周?今日からやろ新しい学校!」

俺は、徳永 周(トクナガアマネ)

本当なら今ごろは、
大阪の高校にいるはず
やったんだけど

家庭内の問題のため
俺だけが東京に住む事になったんや。


「おぅ…」

「元気出せって!いい女捕まえろよ(笑)」

この四六時中、女の事を
考えてる俺の親友(?)
小口 拓海(コグチタクミ)
自称 サル。

幼稚園の遠足で動物園に
行ったときサルに
追いかけられてた事から
サルと呼ぶようになった。

「女なんて有り余るほど作ってやるわ!」

「お前ばっかり女にモテてずるいんや!」

「うっせ。ほな学校やから。またな」

「おう!じゃあな」


内心、拓海の声を聞いて
安心した―。