教授は、あるとき自分の体験を他に公表し、評価を得ようとした…利益を得ようとしたらしい。

しかし、そのとたん、研究室で小火騒ぎが起こった。

彼は、この裏歴史を私利私欲のために使うことに恐れを感じ、壺を川に流したのだそうだ。



それが、裏歴史。

パラレルワールドとの関係。

壺の、正体。



「…というわけだ。それから俺は、ずっとその壺を探した。もしかしたら海を渡ってしまったかもしれないと思って、中国にも行った…見つからないわけだ。君の家にあったんだから」

深さんは、あはは…と笑うと、こちらを見た。