「おっ、起きたか」

みんながあたしを覗き込んでいた。


「さ、坂本さんっ!」

「はい?」

「もしかして、、、うちに来たことありませんか?!」


そう。そうなのよ…

あの、16万9999円の壺を買って行ったお坊ちゃん…容姿も声も、なんだか知ってる気がするわけだわ!


「あ、の、うちは…」

「もしかして、土曜日に行った骨董品屋さん…?」

「はい、やっぱり!」


「あれ?もしかして、お前が言ってた子って…」

日下部さんが坂本さんをこづく。
頷いた坂本さんは、驚いたような顔であたしを見ていた。