おかげでうちの家計は火の車。 なのに両親そろってめげずに商売やってるもんだから、あたしがバイトでやりくりしながら、生活している。 「怜!レジ手伝ってちょうだい」 …そんなにお客がいるのかしら? せっかくの土曜日、バイトも学校も休みで、羽を伸ばせる唯一の休日なのに…と、ため息をつきながら、あたしは店になっている一階へとおりた。 階段を下る間に、あたしの表情はガラリと変わる…自分でもわかるほどに。 「いらっしゃいませ」