―五月―


私たちが入学して一ヶ月。

すっかり馴染んでしまった。

今日は隣のクラスと合同体育。

そんなことになったら、必然的に晃と秦椰は一緒になるわけで。

しかも、男女混同。

そうしたら起こることは一つだ。

「「「きゃあああああああああああ!!!!」」」
「晃君ちょーカッコいい!こっち向いてええええ!!」
「秦椰君カワイー!!付き合って!!!」

私は人目のつかない、端の方に座る。

頬に冷たい感触。

「うひゃっ!」
「あはは、お疲れ~」
「何だぁ、美紅と琉璃か~」

後ろから現れたのは昔からの親友美紅と、
今年越してきたばかりの琉璃だった。