泣いたら前が見えなくなって
自分の居場所を見失った


悲しかった
苦しかった
寂しかった


誰かに傍に居て欲しいと
初めて願った


繋いだ手の温もりを嫌った
誰かに優しくされることを嫌った


怖かったんだ
自分を全部知られてしまいそうで


知られてしまったら
誰も一緒に居てくれなくなる気がして


見せたくない 過去の自分
見せたくない 今の自分


嘘でかためて型にはまってみた
それが案外楽だったから


もう それでいい気がした
でも それじゃだめだった


自分で自分を苦しめた


どうにもできない
動けない


そんな時 君の手が伸びてきた
僕はそれを拒んだ


でも「大丈夫だよ」と云って
ひどく温かい手を
伸ばしてくれるものだから


"大丈夫"が
どれだけ曖昧な言葉か知っているのに


手をとってしまったんだ


初めて温もりに触れた時
ひとりの無力さを感じた


此処に居させて欲しいと願ったら
君はあっさり許してくれて


それから此処は
僕の安らぎ
僕の居場所