「あっ‥あの、すみません。私のせいで‥あの‥」

今にも泣き出しそうな顔で彼女は言った。


「気にしないで。俺の不注意だから

「でも‥」

「いいからさ」

とりあえず、包帯か何かで腕をどうにかして欲しかった。

―しばらくは、空を見ながら走れないな。

そんなことを痛みの中で考えていた。