家の鍵を開けてとりあえずお茶の準備にとりかかる。
場所が変わってなくて安心したよ
ティーポットとカップとお茶をお盆に乗せて
あとはちょっとしたお菓子を小皿に移す。
残念ながらケーキはなかったし。
仕方ない、これでやり過ごすしか
そうこうしているうちに
ピーンポーン
チャイムが鳴り響いた。
パタパタとスリッパを鳴らして玄関に向かう。
先生が怒ることはないと思うけど・・
そんなことを思いながら玄関のドアを開けると
「そうなんですか?」
「えぇ、ご存じなかったんですか?」
先生の楽しそうな声と
それと聞き覚えのある、大好きな人の声。
確か・・先週電話したよね?
なのになんで?
今は東京にいるはずなのに。
「あら、高島さん」
先生がやっとあたしの存在に気がついたのか視線を向ける。
「こ、こんにちは」