新幹線に乗って、4時間。

何とか東京駅に着くと


「柚子様!!」

榊さんが車で迎えに来てくれた。


空は真っ暗で、東京の寒さが肌に刺さる。


すぐに乗り込むと榊さんが猛スピードで車を発進させた。


「あの、翔さんは..大丈夫、なんですか?」

どくんどくん

緊張して声が震えてるのが分かる。


「分かりません。まだ意識は戻らないままなんです」


榊さんの言葉は更にあたしを緊張させた。


神様お願いします!!

どうか翔さんを助けて下さい!!



病院に着いて案内された病室に向かいながらも

緊張の糸はほどける事はない。

「こちらです」

一つ深呼吸をして

個室に案内されてドアを開くと

翔さんが瞳を瞑ったまま眠っていた。