本当に大好きだった<完>



翌朝、友達に

<色々心配かけてゴメン。

ちゃんと龍也に言ったから。>

とメールして学校に向かった。

正直、龍也程プライドが高い人が謝るとは思わなかったから

一歩間違えれば破局だったと思うと

不思議な気持ちだった。



この日から私は龍也に言いたいことをいうようになった。

メールは今まで通りだったが

龍也がメールを要求しなくなった。

でも、自然と早く返信するようになった。

私はやっぱり龍也が好きなんだなって改めて実感し、

龍也以外の男の子と遊ぶことは無くなった。

ねぇ龍也。私は今、好きな人が出来ると

みんながビックリするくらい一途なんだよ。

龍也は私の性格まで変えちゃったね。

私はあなたに何か残してあげられましたか?



龍也が変わってくれてますます龍也に惚れていった私は

友達に龍也のことを話しまくった。

だが、友達は龍也がヤンキーで

ましになったとはいえ、鑑別所に入ったことがあり

中卒で分数も出来ず、私を悩ませたことから

龍也のことをあまり良く思っていなかった。

そのため、最初は友達のほとんどが龍也のことを良く言わず

付き合いには反対されたが

私がそんなに好きならしょうがないって応援してくれた。



この日は偶々、某ギャル系ブランドの店で服を買って

店員さんに龍也の変化について話した。

その店は私の常連店なため、店員さんはみんな顔馴染みで

前からよく恋バナをしていた。

そして、服のことと龍也のことを話したことを

mi●iの日記に書いたら龍也が

「俺亜希に負担かけてなくてよかった。

ってか、俺マイミクに女いるからmi●i辞めて、亜希の紹介でまた入るから。

あと、次会うときドライブしよう。」

電話でこんなことを言われた。

嬉しくて、両思いの幸せさを改めて感じた。



そして、ドライブデート当日。

この日は日曜日だったので1時に待ち合わせた。

何時も駅の改札で待ち合わせているが、

時間になっても龍也が来ない。

連絡もつかない。


ちゃんと連絡はする龍也が来ないのはおかしい。

少し不安な気持ちのままいると

電話して10分位して

「ゴメン。寝てた。今からすぐ向かうから。」

1:30になりようやく龍也が走って来た。

「龍也遅い!」

と言いかけたら抱きしめられた。

場所は改札で日曜日の昼間。前には駅ビル。

大勢の人に見られ恥をかいたけど、

嬉しさから怒るのを忘れていた。



龍也に引っ張られ、車まで連れて行ってもらい

助手席に乗り込んだ。

龍也が運転席に乗り龍也の格好をよく見ると

作業着にサンダル…。

「今日仕事だった?」

「朝ね。11時まで。」

「ゴメン。疲れてるよね。」

「大丈夫だから。誘ったの俺だし。

逆に亜希と会ってた方が疲れないから。

ってかこれから俺が仕事でも終わってから会わねー?」

「うん。会う。」

こんな会話により、私達の会う回数は今まで以上に増えた。



ドライブデートは初めてで楽しみだったが、

車が発車した途端に恐怖に変わった。

「ちょっと…。運転荒すぎ!

まだ免許取りたてでしょ?

それにシートベルト!」

「こんな邪魔なもんつけてられっか。

車なんて何年も乗ってるから慣れてるし。」

私が言っても全く無意味で呆れるしかなかった。



しばらくしていつもより大きい公園についた。

しばらくベンチで話していたが

飽きた私はブランコに乗っていた。

しばらくして小さい子がきたから譲ってあげたら

「お姉ちゃん押して!」

と言われたのをきっかけに子供達と遊んでいた。