本当に大好きだった<完>



しばらくして、私の試験前となった。

成績がただでさえ悪い私は

龍也に会うことを控えた。

龍也の仕事は梅雨時で忙しく無い時期だったから

会えなかった20日弱はお互いに寂しく

少し位会いたいというメールが沢山きた。



それでも、学校より彼氏を優先するのが嫌だった私は

断り続けた。

最初は理解の無かった龍也も次第に理解してくれるようになり

毎朝、試験頑張れとメールをくれた。



やっと試験も終わり

龍也と会えるようになり、会いに行った。

試験中は龍也の香水と煙草の匂いがするだけで

恋しかったけど、それも終わりだと思うと嬉しかった。



龍也と会ったらそのまま公園に行く。

たまにコンビニで飲み物を買うこともあったが

基本的に最初の何回かはこのパターンだった。

龍也は私と待ち合わせたら絶対に私のことをからかう。

私が言い返すと龍也は更に言ってくる。

悔しいけど、龍也のからかいに私は勝てない。


結局

「うるさいから。」

「亜希面白~。すぐムキになる(笑)」

「ムキになって悪い?」

このやり取りをしたあとに

「嘘だよ~。ゴメンね(笑)怒った?」

と言いながら私の肩に手を回し私の顔を覗き込んでくる。

「ホントは反省して無いでしょ?」

「うん。」

このやり取りのあとに龍也は必ずキスしてこようとする。

彼の性格上、道の真ん中だろうが、他人が見てようが、

関係ないらしいが、私は人がいたら恥ずかしいから逃げていた。


でも、

「亜希~。俺のこと嫌い?今逃げたでしょ?」

龍也は口が上手く結局逃げられず、恥ずかしい思いをしなくてはならなかった。

龍也はホントに恋愛に慣れていて

私はついていくのに精一杯だったけど

この時が一番幸せでした。



こんな風にふざけ合っていると公園に着き

色々な話をした。

そして、何か会って慣れてきた時、何気なく

「今度友達に文化祭誘われたんだけど、その学校が男子校なんだよね。

行ってもいい?」

こう聞くと

「何で?ナンパされたらどぉするの?行かないで。

ってか、俺以外の男と遊ぶのとか絶対ダメだからね。」

こう言われた私は

/ナンパはされないから/

と心の中で突っ込みながらも、

内心は戸惑っていた。

でも、今までの私がチャラかったんだと

自分に言い聞かせていた。


幸い、聞いたのが別れる1時間前だったから

この日は無理矢理笑いながら過ごした。

駅で別れた私は電車の中で龍也にメールを送ったあと

龍也のことではじめて友達に相談メールを送った。



<突然ゴメンね。

彼氏のことなんだけど、

メール30分返さないと、メール返信しろってメールきて

1時間シカトすると電話来るし

男子校の文化祭もダメで

あんま男の子と絡むなって言うんだけど

これってどぉなの?>