「ちょっと待て。
俺明日から、車の免許合宿だから帰ってきたら、
また会ってくんねーかな?」
突然真面目な顔をして言った龍也に驚いたが、
「真面目な顔も出来るんだね(笑)
何気楽しかったし、いいよ。」
こんなことを言ったら
真面目だった顔を崩して
「このストレート女が。どこまで生意気なんだよ。」
そう言って、私の頭を撫でるように軽く叩いて
「じゃあな。」
こう言われて別れた。
次の朝起きたら
「おはよ。これから行ってくる。」
とメールが入ってた。
私は適当に返し
学校に行った。
今までは学校生活はただ帰りを待つだけだった。
でも、この日は違った。
というよりも、この日を境に毎日が変わった。
龍也は暇さえあれば
メールをくれる人だったから。
私は授業中は携帯を触らないので
休み時間のメールを楽しみにしている自分がいた。
返信が遅いとすねたりいじられたりしたけど
龍也とのメールが私にとって
大切なものへとなっていった。
最初はメールだけだったが、龍也の
「俺、亜希と電話したい。」
このメールがきてから、
龍也は毎日電話をかけてきた。
電話では
学校の話、免許合宿の話など、書ききれない位話した。
そして、何気なく
「何で、亜希って呼んでるの?
私のこと亜希って呼んでる人龍也位だよ(笑)」
って聞いてみた。
「他の奴と同じ呼び方は嫌だから。
俺しか呼んでない呼び方で呼びてーし。」
この時私は、龍也が言った
この言葉の意味がよくわからなかった。
龍也が真剣な声で言うからびっくりした私は
「なんか、龍也がそぉいうこと言うとか意外(笑)」
って流した。
多分私はこの言葉の意味はわからなくても
龍也がこの言葉を言ったくれたことが嬉しくて
照れていたのだと思う。
龍也が免許合宿から帰ってくる5日前のことだった。
この日から
龍也が冗談とか私のことをいじったりしたあと
急に真面目な声で
「早く合宿終わらねーかな。
マジ会いてーんだけど。」
とか、
「あんま男子と関わるなよ。」
とか言ってくるようになった。
押しに弱い私は
徐々に龍也に惚れていってるのが自分でもわかった。