4月になった。

クラス替えはドキドキで、前日には神社に行ってお参りをしまくった。

―奈乃香と同じクラスになれますように―

願いは叶った。

僕が神様に願ったことはいつも叶う。

不思議に思うことはなかった。

「やった!同じクラスだね隆平君。私うれしい♪」

両手を口の前で合わせて幸せそうに笑っている彼女の顔を見ていると僕も幸せになれた。

僕は今まで大金持ちになることだけが幸せだと思っていた。

でも今はこうして彼女の笑顔を見れるでけでただそばに入れるだけでとても幸せな気分になれた。

この幸せは一生続いてほしい…

そう思っていた矢先に事件は起きた。