夜。
咲月が寝た後、あたしはお母さんに言
われてリビングに降りた。

『お母さん、どうしたの?』

『…菜月。
 ちょっとそこ座って。』

あたしはお母さんと、ソファに座ってい
るお父さんの顔を見て、おとなしく座っ
た。

『なぁ、菜月。』

普段あたしとはあまり話さないお父さん
が話しかけてきた。