3年前…
ちょうど中1の頃になる。

『菜月!
 ね、モデルのオーディション
 一緒に受けようよぅ』

ある日、咲月は突然
『オーディションを受けよう』
と言ってきた。
咲月が手に持っていた雑誌は
中高生に超絶な人気を誇る、
『Angal』だった。

『無理だよ~
 第一、双子で受けたら
 もしかすると片方落ちるんだから』

あたしは思ったことを言った。
咲月は、きらきら輝かせた目をあたし
に向けて、なんとか説得させようとが
んばっている。

『菜月が落ちるんだったら、咲月も落
 ちるよ!!!
 受けるだけ受けようよぅ…』