「ヨシキの友人? アイツに交友関係があるとは驚いたな」





嘲笑うこの医者が、彼の父親。





白髪混じりの頭、眉間に刻まれた皺、威圧的に見下す眼光が世界に対する壁を厚くさせる。





「彼の父親、ですよね?」





訊ねても口角を下げて変化のない表情で初老の医者は去っていった。





その背中をじっと睨んでいると泣き止んだリューネが扉を開けた。