僕とリューネは看護士に教えてもらい外科病棟の個室に向かった。





てっきり精神病棟だと思っていたので少し驚いたが、よく考えればその通りだった。





病室が近付くにつれて重くなっていくデリケートなリューネの気を紛らわそうとそのことを話したが、後で何か飲み物買ってきて、と逆に怒らせてしまった。





僕らはゆっくりと扉を開ける。





ありきたりな病室の白い風景の中に、両足をギプスで固められた彼がいた。





「やあ、リューネ。それと、フンボルトペンギンの友達のヒカルだね」





笑っていた。





思っていたよりも怪我は酷かった。