夜空が太陽の放つ痛々しい光線に白く犯されていた。





大学の駐車場に停めてある黒いパジェロの傍で酷く冷たく澄んだ空気と焦げ付いた臭いの混じる気配にタバコの煙を吐き出していた。





私達の動物園襲撃計画は終わったのだ。





指示通りに進まないたどたどしい計画だった。





遅れてきた共犯者、早過ぎた放火によって出口を塞がれた侵入者、火に脅え逃げ惑う動物達。





これが私のしたかったことなのか。





動物に恐怖を与え本当の檻から解き放っても動物園という人工の大地に閉じ込められている。