「ここから逃げても喰われないでよ」





群れに馴染めなかった。





ただ違う国の血が混じったクォーターだった。





それだけの理由で。





だから私は彼を救いたかった。





自由という檻から解き放ち本当の自由を見せてあげたかった。





「お前も来る?」





そう言った私に彼は小首を傾げる。