第10話 震える心臓に優しい手で触れて





その扉を抜けると、独特の匂いを連れた風が鼻腔に届いた。





リューネが大江ヨシキを連れ出して一週間、僕の環境は思いも寄らない速さで変化していった。





僕の新しい計画が実現したのだ。





そのために協力してくれた多くの人に感謝をしてもし足りない。





僕の新しい計画。





それは―――