「どんな形の傷?」





「ほら、あの三日月みたいな形。―――見たい?」





リューネの視線の先には空と海の境界を失った真っ黒な空間に浮かぶオレンジ色の三日月がいた。





「見せてくれるかい?」





リューネが三日月のように微笑む。





「いいよ。見せてあげる」