12時を過ぎた目眩い陽射しは容赦なく地表を焼き払い、病院へと続くアスファルトに逃げ水を作っていた。





冷房を強めても追い出しきれないほど暑く感じる車内の助手席で彼は眠っている。





右腕の痛みが彼に起こった複雑な感情の変化を私に強く伝えていた。





結局、私は彼を救うことも止めることもできなかった。





彼に深い絶望だけを与えてしまった。





永遠とも思える喪失感に苛まれながら眠らされた彼は眼醒めて何を思うのだろう。





きっといつものような微笑みはなく味わったことのない感情を浮かべた悲痛な顔で私を見るのだろう。





その時、私はどうすればいい?





友人として、彼を支える者として、何をしてあげればいい?