「あ、あのさ・・」

陽菜が急に口を開いたと
思えば、もう
陽菜の家の前。

「ん?」

「好き・・なんだよね、毅のこと」

陽菜の顔が真っ赤になっていて
『好き』って言われた
俺の頬も赤くなるのが分かる。

「マジ・・?」

「マジ」

陽菜はいつも以上に真剣で
いつも以上に俺の目をまっすぐ見てる。

こんな時どんな表情で
笑えばいいのか分からない・・・

「あのさ・・・俺も、好きだ」

陽菜が拍子抜けした顔で
俺の事を見てる。

俺は陽菜の頭をなでてから
そっと抱きしめた。