「失礼しました。」
お姉ちゃんを置いて、校長室を出る。


「美香が居れば来年の入学希望者が増えるわよ〜♪」


「美羽の言う通りかもね。」

私はそんな会話が校長室の中でされていたとは知らなかった…。


教室に戻るとクラスの子達が「どうだった!?」と聞いてきた。


私は笑顔でピースサインをして「何も無し!!」と言った。


「よっしゃあ〜!!」

「やったね〜♪」


様々な歓声が上がる。

《お姉ちゃんにお礼しなきゃ!》


「やったな!!杉田!!」
そう言って雅也はニコリと笑ってみせた。

「あ…雅也。」

最近、雅也の笑った顔を見ると落ち着かない…。


なんでかな…?