「ふぅぅ〜」

帰りの支度を終えた私は、亮さんの部屋の前にいた。


『今日の午後二時の便で帰るね』

雅也にメールを送ってから部屋の扉をノックした。


『――はい?』

少しくぐもった声が聞こえる。


「LIRです。」

私がこう言うと、扉がガチャリ…とゆっくり開いて…


「来たか…」

少し眉間にシワを寄せながらも微笑む亮さんが迎えてくれた。


「どうぞ?」


「……お邪魔します。」

私は亮さんの部屋に入った。


部屋のベッドなどには服が散らばっていた。


「悪いな汚くて。LIRは支度終わったのか?」


「はい。……あの、亮さん…」