｢っ！？｣

ﾔﾅは驚いて聞き返そうとしたが、口を開いた時点で止まった。



いや、それ以上のことができない。

ﾐｸﾞﾚはふっと口角を上げた。

｢喋る必要はないから。君はYESかNOを答えていればいい｣

それを喋り終えるか否か、小さな足音が2つ分聞こえてきた。


ﾐｸﾞﾚが振り返るとﾊﾉﾝとﾊｲﾏが並んで歩み寄ってくるところだった。

｢……何？その物体｣

｢新しい人形でも作るの？ﾕﾗねぇがあんなだから｣

｢違う。同じようなものだけど｣

ﾊﾉﾝとﾊｲﾏはﾔﾅを見てｸｽｯと笑った。

それを聞いていたﾔﾅは動けない身体で目だけを恐怖で染めていた。

｢｢怖いの？物体｣｣


ﾋﾞｸｯと反応するものの、その獣のような目と目を合わせることができず、強く目を瞑った。



すると微かに空気が変わった。

軍人の血を引いているからなのか、その変化にはすぐに気付いた。


目を開けると、3人の様子が少しおかしい。